甘葛煎(あまづらせん)を再現しました(1月14日)

 

 1月14日に、古代の甘味料「甘葛煎」を復元する実験が、5年ぶりに奈良女子大学で行われました!
(前回の復元実験の様子は、HP参照 /grad-GP-life/bunkashi_hp/amadzura/amadzura_hp.html
  甘葛煎とは、冬季のツタの樹液を煮詰めてシロップにした古代の甘味料で、『枕草子』に「けずり氷にあまづら入れて」とかき氷のシロップとして登場します。 しかし、作成するのには、非常に骨が折れます。今回の復元では、たった100ccの「甘葛煎」を完成させるのに大人30人ほどで丸1日かかりました。
  大学構内の木に絡んでいるツタを木に登って切り取るところから作業が始まります。そのツタから樹液を集めるのですが、その方法は試行錯誤で、振り回したり、自転車の空気入れを使ったり、ツタの切り口に口をつけて吹いてみたりとかなり大変です。
 そうして集めた糖度13度ぐらいの1リットルの樹液を10分の1まで煮詰めて糖度76度ほどのシロップにして出来上がりです。
 完成した甘葛煎は、これまで味わったことのない甘さで、非常に上品な味でした。 奈良の都のセレブたちが味わった甘葛煎。古代のロマンを感じるとともに、昔の人はかなり苦労して、今では当たり前の「甘さ」を手に入れていたのかと思うと、何とも言えない感謝の気持ちになりますね。
(本復元実験は、平成27年度文学部裁量経費プロジェクト「古都の菓子、甘味、甘葛煎の復元」(研究代表者:人文科学系教授 山辺規子)によるものです。)  
 
     

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